ドイツ報告-3 Rottenburg林業大学訪問
岐阜県は豊かな森林に恵まれたドイツ連邦共和国のバーデン=ヴュルテンベルク州(Land Baden-Württemberg、BW州)とバイオマスや林業分野で連携協定を結んでいます。
林業関係としては、岐阜県立森林文化アカデミーとロッテンブルク林業大学(Hochschule für Forstwirschaft Rottenburg、HFR)間で、研究開発における連携協定を締結しており、来年11月で第一期を終了するにあたり、今後も連携を継続するための協議に、河合岐阜県副知事がHFRを訪問されました。
連携に関する会議は、HFRのバスチァン=カイザー(Bastian Kaiser)学長とセバスチャン=ハイン(Sebastian Hein)教授、ルドガー=デデリッヒ(Ludger Dederich)教授、日本窓口であるクリストフ=エント(Christoph End)事務官と、河合副知事、JIRIです。
バスチァン=カイザー(Bastian Kaiser)学長からは、
「2014年11月から森林文化アカデミーと連携協定を結んでおり、これまで独日林業シンポジウム2016、日独林業シンポジウム2017を通して親密な関係が構築できている。 日本国内では、岩手大学、信州大学、鹿児島大学とも連携協定を締結しているが、岐阜県との関係が最も成果が上がっている。 また岐阜県は森林技術開発。普及コンソーシアムで獣害防止資材のTUBX社や、チェンソー防護服のPSSと対応しており、うまくビジネスマッチングできている。 今年もドイツでの林業機械展INTER FORESTにアカデミー教員やコンソーシアム会員が参加してくれた。」との言葉あった。
これに対し、河合副知事は、
「岐阜県として海外交流や学校間連携の意味での価値ある連携と考えている。特に林業での連携が最も成果が出ており、今後もロッテンブルク林業大学との連携継続を続けていきたい。」と発言されました。
セバスチャン=ハイン(Sebastian Hein)教授からは、
「これまで科学振興財団から2019年までの5年間の補助を受けて、日本窓口のクリストフ=エント(Christoph End)事務官に仕事をしてもらってきた。 次の5年間に両校の連携を“一層深化させる”ためには、来年4月に向けてプロジェクトの段取りをしてゆきたい。 そして、その成果として共同論文や共同雑誌投稿を実現させたい」と発言された。
会議終了後に、ロッテンブルク林業大学から河合副知事に、PSS社製の防寒着(名前入り)がプレゼントされ、河合副知事も美濃和紙のランタン、そして森林文化アカデミーの学生が作成した木製の弁当箱を手渡したのです。
次に、2014年に涌井史郎学長と古田 肇知事が植栽されたイチイの生育状況を確認しました。
ロッテンブルク林業大学ではこの場所は、“聖地”扱いされ、特別な方たちのみが植栽される場所だとの説明もありました。
植樹木は元気に成長しており。その場でハイン教授、JIRI、河合副知事、カイザー学長で記念撮影しました。
最後に、ロッテンブルク林業大学で開発したシューティング・シミュレーターを体験。
これは森林の中を猟犬やイノシシが動いており、レーザー銃で命中させると倒れるものです。この装置は涌井学長も古田知事も体験されており、今回は河合副知事にも体験してもらいました。
スクリーンに映しだれた林内の右から左にイノシシが走っていきます。
河合副知事は何度も命中させ、見事な腕前を披露されました。
カイザー学長も、河合副知事の腕前に納得の笑顔。
森林文化アカデミーでもこうしたシューティング・シミュレーターを検討しており、その利用価値を実感したのです。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。